株式投資において、注文方法は指値と成り行きの2種類があります。
この2つの注文方法にはそれぞれメリット・デメリットがあり、使い分けが重要です。
この動画では、指値注文と成り行き注文の特徴や使い分けについて解説します。
指値注文とは
指値注文は、株価が指定した価格に達した時点で約定する注文方法です。
例えば、現在の株価が100円で、株価が90円になった時点で買いたい場合、90円で指値注文を出すことができます。
指値注文は、自分が希望する価格で約定させることができる点がメリットです。
また、指値注文は、現在の株価とかけ離れていても、設定期間内なら注文を置いておける点があります。
しかし、指値注文には、実際にその株価までこなければ約定しない、実際にその株価まできても、自分より先に指値をされていた場合は順番待ち、一方向に株価が進んだ場合には約定させづらいといったデメリットがあります。
成り行き注文とは
成り行き注文は、注文を出した時点で最も早く約定できる価格で約定する注文方法です。
例えば、現在の株価が100円で、105円の売り板に100株置いてありました。
もしあなたがここで買いの成り行き注文を出したら、105円でこの株を買うことになります。
成り行き注文は、どんな時だろうと売り板さえあれば約定できる点がメリットです。
また、値動きが早くても、その瞬間の最良気配で約定できる点があります。
しかし、成り行き注文には、現在の株価とどんなにかけ離れていても、売り板があれば約定してしまう、板が厚ければ良いが、薄い場合はとんでもなく不利な約定をすることがあるといったデメリットがあります。
指値注文のメリット
指値注文は、希望価格で取引できるため、以下の2つのメリットがあります。
1. 希望価格で取引できる
- 事前に希望価格を設定することで、感情に左右されず、計画的な取引が可能
- チャート分析に基づき、トレンドラインなどを参考に注文
- 初心者でも、想定外の価格で約定するリスクを回避
2. 取引を自動的に成立させられる
- 忙しい方でも、時間帯を問わず希望価格で取引
- 注文画面を開いていなくても、設定した価格で自動約定
- 仕事や家事などで忙しい方にとって利便性が高い
【結論】
指値注文は、希望価格での取引と自動化により、計画的で効率的な投資を実現します。
特に、初心者や忙しい方にとって大きなメリットとなるでしょう。
指値注文のデメリット
指値注文は、希望価格で取引できる一方で、以下の2つのリスクがあります。
1. 損失が大きくなる可能性
想定よりも株価が大きく下落し、設定した指値に到達せず低い価格になる。
【例】
3,500円で購入した株が2,500円まで下落、指値で2,600円の売り注文を出したとします。
株価が2,600円以上になれば自動で売り注文が入りますが、株価が2,600円に到達せずに2,300円まで下落し続けると、損失はさらに大きくなるということです。
2. チャンスを逃してしまう可能性
指値に到達する前に株価が大きく変動し、利益が出ない
【例】
500円の株を550円で指値売り注文しても、540円で急落し利益なし
【結論】
指値注文はリスクを伴うため、損失拡大とチャンス逃しの可能性を理解した上で、慎重に活用しましょう。
成行注文のメリット
成行注文は、価格を指定せずに注文を出すため、素早く取引を成立させられます。
【メリット】
- 利益確定・損切りを迅速に行う
- 急騰する株を逃さずに購入
- 損失拡大を抑制
【例】
- 今後の値動きが上昇と予想される株は、成行注文で早いうちに購入
- これ以上の損失を出したくない場合は、成行注文ですぐに損切り
【注意点】
- 希望価格で約定できない可能性
- 市場状況によっては不利な価格で約定
【結論】
成行注文は、スピーディーな取引を可能にする一方、希望価格で約定できない可能性があります。
市場状況を理解した上で、メリットとデメリットを比較検討して活用しましょう。
成行注文のデメリット
成行注文は、最も有利な相手と取引するため、希望価格で約定できない可能性があります。
【例】
3,500円の銘柄が成行買い最安売り注文は3,550円だとします。
注文している間に多くの買い注文が殺到した場合、3,600円で約定する可能性もあります。
【結論】
成行注文は迅速な取引が利点ですが、想定外の価格で約定するリスクを理解した上で利用する必要があります。
指値注文と成行注文の使い分け
状況に応じた適切な注文方法を選択
指値注文と成行注文はそれぞれメリット・デメリットがあり、状況に応じて使い分けることが重要です。
【基本は指値注文】
- 希望価格で取引
- 板情報に基づいた注文
- 想定外の価格変動リスク回避
【成行注文の活用シーン】
- 確実な購入:権利付き最終日など
- 損切り:悪材料による株価下落時
それぞれのメリット・デメリットを理解し、状況に応じた適切な注文方法を選択することで、より効率的な取引を実現できます。