配当利回りとは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。
株式投資を成功させるために、基礎知識としてぜひ身につけたいのが配当利回りです。
この記事では、配当利回りの意味や計算式、目安についてわかりやすく解説します。
配当利回りとは?
配当利回りとは、購入した株価に対し、1年間でどれだけの配当を受けることができるかを示す数値です。
計算式は、以下のようになります。
配当利回りは、「1株あたりの配当金÷株価×100」で表されます。
つまり、配当金額が同じで購入株価が高いと配当利回りは下がり、購入株価が低いと配当利回りは上がります。
また、購入株価が同じで配当金額が大きいと配当利回りは上がり、配当金額が小さいと配当利回りは下がります。
配当利回りは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標です。
配当利回りが高いということは、株価に対して配当金が多いということなので、株式の収益性が高いと言えます。
配当利回りは、預金金利や債券利回りなどと比較することで、株式投資のメリットやリスクを把握するのにも役立ちます。
配当利回りの目安は?
配当利回りの目安は、市場や業界の平均値や、自分の目標とする収益率などによって異なります。
しかし、一般的には、以下のような基準で判断することができます。
2%でほぼ平均値、4%以上ならば、高配当利回りと言えるでしょう。
ただし、配当利回りだけで株式を選ぶのは危険です。
配当利回りが高いからといって、必ずしも株式が良いとは限りません。
配当利回りが高い理由は、以下のようなものがあります。
配当金額が高い
企業の業績が良く、利益を株主に還元している場合や、企業の方針として高配当を維持している場合などがあります。
この場合は、配当利回りが高いことはポジティブな要因です。
株価が低い
企業の業績が悪く、将来性が見込めない場合や、市場の信用が低い場合などがあります。
この場合は、配当利回りが高いことはネガティブな要因です。
したがって、配当利回りだけでなく、企業の業績や成長性、財務状況、市場の動向なども総合的に分析する必要があります。
また、配当利回りは過去や現在のデータに基づいて計算されるので、将来の配当金額や株価の変動は反映されません。
配当金額や株価が減少すれば、配当利回りは下がります。
逆に、配当金額や株価が増加すれば、配当利回りは上がります。
そのため、配当利回りは常に最新の情報を確認することが重要です。
配当利回りの高い銘柄の探し方は?
配当利回りの高い銘柄を探す方法はいくつかありますが、一つの例として、以下の手順を紹介します。
- 配当利回りの基準を決める
- 配当利回りのランキングを参照する
- 配当の安定性や成長性を確認する
1.配当利回りの基準を決める
例えば、3%以上や5%以上など、自分の目標とする配当利回りを設定します。
2.配当利回りのランキングを参照する
インターネット上には、配当利回りの高い銘柄をランキング形式で紹介しているサイトが多数あります。
例えば、ザイ・オンラインやみんかぶなどがあります。
これらのサイトを利用して、自分の基準に合う配当利回りの銘柄を探します。
3.配当の安定性や成長性を確認する
配当利回りが高いだけでは、配当が減らされたり、業績が悪化したりするリスクがあります。
そのため、配当利回りの高い銘柄を選ぶときには、配当の安定性や成長性も重要な要素です。
配当の安定性や成長性を判断する方法としては、以下の点に注意します。
- 連続増配期間
- 配当性向
- 株価収益率
1.連続増配期間
配当を増やし続けている期間が長いほど、配当の安定性や成長性が高いと言えます。
連続増配期間のランキングも、ザイ・オンラインやみんかぶなどで確認できます。
2.配当性向
配当性向とは、利益に対する配当の割合のことです。
配当性向が高すぎると、利益が減ったときに配当を維持できなくなる可能性があります。
一方、配当性向が低すぎると、利益が増えても配当が増えない可能性があります。
配当性向は、楽天証券やみんかぶなどで確認できます。
3.株価収益率
株価収益率とは、株価に対する利益の割合のことです。
株価収益率が低いということは、株価が利益に対して割安であるということです。
株価収益率が低く、配当利回りが高い銘柄は、株価が上昇する可能性があります。
株価収益率は、楽天証券やみんかぶなどで確認できます。
以上の手順を踏んで、配当利回りの高い銘柄を探すことができます。
ただし、配当利回りや配当金は、企業の業績や経営方針によって変わる可能性があります。
そのため、配当利回りの高い銘柄を選ぶときには、常に最新の情報をチェックすることが大切です。
また、配当利回りだけでなく、業界や市場の動向や自分の投資目的や期間も考慮することが必要です。
配当利回りの高い銘柄を探すことは、株式投資の一つの方法に過ぎません。
株式投資にはリスクが伴いますので、自己責任で行ってください。
配当利回りに関する用語
配当利回りに関連する用語には、以下のようなものがあります。
配当性向:当期純利益に対する配当の割合を表す指標です。
配当性向が高いということは、企業が利益の多くを株主に還元していることを示します。
配当性向は、企業の成長性や財務状況によって異なります。
成長性が高く、自己資本が少ない企業は、利益の多くを内部留保に回して設備投資や研究開発に充てることが多いので、配当性向は低くなります。
逆に、成長性が低く、自己資本が多い企業は、利益の多くを株主に還元することが多いので、配当性向は高くなります。
復配:配当を中断していた企業が配当を復活させることをいいます。
復配は、企業の業績回復や株主への信頼回復のサインとなります。
復配のニュースは、一般的に株主や株価にもプラスに作用する可能性があります。
増配:配当を増やすことをいいます。
増配は、企業の業績拡大や株主への利益還元の強化のサインとなります。
増配のニュースは、株価にとってプラスに作用する可能性があります。
減配:配当を減らすことをいいます。
減配は、企業の業績悪化や株主への利益還元の縮小のサインとなります。
減配のニュースは、株価にとってマイナスに作用する可能性があります。
無配:配当を出さないことをいいます。
無配は、企業の赤字や財務難のサインとなります。
無配のニュースは、株価にとってマイナスに作用する可能性があります。
配当利回りについてのまとめ
配当利回りとは、株価に対する年間配当金の割合を示す指標で、株式投資を成功させるために判断するのに役立ちます。
配当利回りが高いということは、株価に対して配当金が多いということで、企業の安定性や株主への利益還元の姿勢が高いことを示しています。
しかし、配当利回りだけで株式を選ぶのは、危険なこともあります。
配当利回りが高い理由は、企業の業績が安定している場合もあれば、業績が悪化している場合や一時的な特別配当がある場合もあります。
そのため、配当利回りだけでなく、企業の業績や財務状況、成長性などもしっかりと分析する必要があります。
最終的には、自分の目で企業の実態を見極め、自分の判断で投資することが大切です。